時間に余裕があるときに、サイトのデザインの参考資料としてギャラリーサイトをぐるーっと見て回ることがあります。結構楽しい。自分にはないようなアイディアやカタチに出会えるとおもしろいし、良い刺激にもなったりもしますし(アイキャッチの写真はI/O 3000の画面キャプチャより)。
例えば、こういったサイトなどですね。
ざっと眺めていて思うのは、そのページだけを単独で見ていたら気にならないものでも、色々と数を見て回るときには、ちょっとうるさいかなと感じるページがあるということ。
でね。
だいたいそういう場合は、
多めにモーションなど動きの効果が入ってるということが多いように感じます(動きが効果的なものももちろんありますが)。
がちゃがちゃしてるとかデザインが見にくいとかで、そのページ自体にすでにイマイチ感があるものはその時点で話にならないところはありますが^^;;、この場合はそうじゃなくて、むしろデザイン的にはかっこよくまとめて仕上げてあるパターン。
そのページだけを見ていると、へー、かっこいいなで終わるかもしれないのですが、いろいろなページを見続けていくと、「この動きいる?」「かっこいいのはわかったけど、ドコに次行けばいいのかぶっちゃけわかりにくいな」など徐々になんだかちょっとひっかかってくることがあるんですよ。ささっと情報をゲットして次に行きたいときは特にイラっとしそうなことも。うーん、いわばもうお腹いっぱいですという状態になるという感じかもしれないですね。
動きのあるホームページは確かに今風というかカッコイイ。だけどそれが、デザイナーのスキル披露や、クライアントさんの自己満足を満たすだけで、さらにその先のクライアントさんに使い勝手の悪いものになっているのなら意味がない。
案外、何かを探している場合って複数サイトを比較することも多いので、結構大切なことなのではないかなと思います。
ある意味「効果は麻薬になり得る」んですよね。なんでもそうですが、自分たちのほうが「かっこよさ」に酔ってしまってないか。これ引いて見れてるかって大事だと思います。
私が言うのも変かも知れませんが、そもそも私は、ホームページに限らず、デザインって頼む人は本質的には、「デザインが欲しい」わけじゃないと思っています。自分が表現したいものを伝えたい、あるいは売りたい、知って貰いたい。この目的が達成するために、見てもらえるようなカタチ作りとして、デザインを必要とされているだけだと(あくまでも私の持論です)。
だからこそ、スキルあるものを届けることに変に固執してしまっていないか。当たり前といえばそうだけど、ユーザーさんのコトまで見えてるかどうかってやっぱりとても大切になって来ると思うのですよね。
あ、「やりすぎ注意」については、写真でも言えることかもしれません。
写真の場合はフィルタや色味調整かな。
パソコンのソフトだけじゃなく、今はスマホですばらしいレベルのフィルタが手軽に使えますしね。むしろ、インスタなんて効果ありきのところはある。確かに効果を追加すると、それだけで思わぬ素敵なものに変化することもある。色を鮮やかにするだけでも全然見え方が違うのでついつい濃くしがちになったり。
だけどあまりにも過度に調整した写真は、見ていてなんだかお腹いっぱいに感じることもあります。
人工的に仕上げても、多くの中に入ったとしてもそんなに思わない写真もあるので、一口に効果を入れることがどうとは言えないところはありますが、ただ、「効果は麻薬になり得る」という意識は持っていてもいいんじゃないかなと思ったりします。
なんでもそうですが、バランスの見極めは大事ですね。そのためにもサイトも写真もそれだけを観るのではなく、あえて複数の中に入れて見てみるという姿勢は大切なのかなという気がしますね。